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A group of short stories about Heidemarie W. Schnaufer. The English Translation can be found here.

Part 1Edit

低く垂れ込めた雲の下を私は飛ぶ。 眼下に広がる平坦な草地には人家もまばらで、視界は一面の黒、時々濃いグレー。 感覚を切り替えると、ぼんやりとした緑の光が、地形の起伏や障害物に沿うように眼前に現れる。 厳密には視覚として「見えている」わけではなく、魔動針で感じる像を視覚と重なるように変換 して認識するのだが、この感覚を人に伝えるのは難しい。 地図の情報から、実際の立体的な町並みを再構築する、という感じだろうか。

前方の空間にはネウロイの像。サイズは・・・中型。 すでに魔力や弾薬の尽きた部隊の仲間は基地に戻っているが、私一人でも問題ないだろう。 愛機bf110のエンジン出力をゆっくりと上昇させながら、ネウロイ後方下の死角を目指す。

死角とは言っても、ビーム発生器官の配置や経験上、この方向から接近すれば比較的安全だろう としているに過ぎないものなのだが。

軽くまばたきをし、レーダー魔法に向けていた感覚を、夜間視へと切り替えると、 雲の切れ間からちらちらと、ネウロイの放つ赤い光が確認できた。 全長30メートル、翼幅は40メートル程度か、ブーメラン型の全翼構造に、とがった尻尾。 「エイ」といわれている見慣れたタイプのネウロイ。 赤いビーム発生器官の光は、動物に巣くった、たちの悪い皮膚病のようだ。

ネウロイが地上を見て飛行位置を確認する必要があるのか定かではないが、雲の下に 身を晒そうとする今が好機であることは間違いない。 一気に出力を上げ、ネウロイの腹の下に潜り込むようにしながら、左右の翼にある大型の ビーム発生器官を数連射し、破壊した。 航空機であればこの時点で撃墜といっていい。だがネウロイはぐらり、と体勢を崩しながらも 上昇に転じ雲中に姿を隠そうとする。

bf110は、搭載量や安定性に優れている反面、あまり小回りの利く機体ではなく、 ネウロイのでたらめな急機動をトレスするのは難しい。 雲の層へと逃げ込むことを許してしまうが、レーダー魔法と夜間視で絶えず 位置を確認し、第二射へ有利な位置に機体を進める。

チカ、チカと小さなビームの発射光は、回避の必要もないでたらめな射撃。 一分も飛ばないうちに雲上にでると、月光に青白く照らされた一面の雲海に、 ネウロイの黒い背中がはっきりと浮かび上がる。もうレーダーも夜間視も必要ない。

先ほど破壊した部位は既に半分ほど再生し、散発的な攻撃を仕掛けてきたが、 冷静にコアの予測位置数カ所に射撃。 2連射目の弾丸がコアを貫き、ネウロイは絨毯のように広がった雲海の一部となって消滅した。

・・・レーダーに感なし、帰投する・・・

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